よろしい、ならばロッテだ

もはや説明不要のクレモナの大巨匠によるヴィオラ。

スタンダードなストラディヴァリモデルでありながら、やはり巨匠ならではの完璧なバランス感覚と作りの美しさには驚嘆させられます。

私たち日本人にとって適度なサイズ、そして程よく弾きこまれた2009年の作品は、なかなかめぐり合うチャンスがないのではないでしょうか。

製作地 Cremona 製作年 2009年 ボディサイズ 405mm ■Francesco Bissolotti（フランチェスコ・ビソロッティ） Gio Batta Morassiと並ぶ、現代クレモナ最高峰の巨匠として知られています。

1929年、クレモナ近郊に生まれたBissolottiは、家具・彫刻の分野から弦楽器職人へ転じたキャリアを持っており、その卓越した木工技術は、若い頃の彫刻技術に由来すると言われています。

ピエトロ・ズガラボット、フェルディナンド・ガリンベルティなど、20世紀を代表するイタリアの巨匠から薫陶を受けた彼ですが、もっとも人生を変えたのは、サッコーニとの共同研究による、ストラディヴァリの遺品コレクションの研究でしょう。

ストラディヴァリが築いたクレモナの伝統的な製作技法を、もっとも深く研究した人物と言えるかも知れません。